エギはカラーや号数(サイズ)が多様な為、僕らがエギングをはじめた当初、一体どの号数、重さのエギを買えばいいんだ。。。と非常に迷いました。
エギの号数は、オモリの号数とは違い主にエギの大きさ(サイズ)の事を指しており、2つポイントを抑える事で選びやすくなります。
今回は、初心者が迷いがちなエギの重さや号数(サイズ)の選びかたを、2つのポイントにまとめてお伝えしたいと思います!
エギの号数(サイズ)、重さ、沈下速度の参考値
ポイントをお話する前に、まずはエギの号数、重さ、沈下速度を大まかに把握できるよう、号数別の参考値を記載します。
エギの基本的な「重さ」は、2.5号が約10g、3号が約15g、3.5号が約20g前後ですが、同じ号数であっても製品やモデルによってバラつきがあります。
詳細を確認しておきたい方は「釣り場ですぐに使えて便利!各メーカーのエギの重さと沈下速度の一覧表」または、お持ちのエギのメーカーページをご確認ください。
号数 | 重さ | 沈下速度 |
---|---|---|
4.0号(3.8号) | 約25g | 約3.0秒/m~3.5秒/m |
3.5号 | 約20g | 約3.0秒/m~3.5秒/m |
3.5号 シャロータイプ | 約20g | 約6.0秒/m |
3.5号 ディープタイプ | 約23g | 約2.0秒/m |
3.0号 | 約15g | 約3.0秒/m |
2.5号 | 約10g | 約3.0秒/m~5.0秒/m |
2.0号 | 約6g | 約3.0秒/m~約5.5秒/m |
1.8号 | 約5g | 約3.0秒/m~約5.5秒/m |
1.5号 | 約4g | 約3.0秒/m~約5.5秒/m |
エギには製品ごとに特性の違いがあり、重さや沈下速度が一般的な基準から大きく外れている場合があります。
たとえば、DAIWAの「エメラルダス ステイ」シリーズでは、飛距離を稼ぐために、3.5号でありながら4号相当の約25gという重量があり、沈下速度は約3.75秒/mと通常よりもゆっくりです。
一方、YAMASHITAの「エギ王サーチ」2.5号は、12gと比較的重めで、通常5秒/mほどかかる沈下速度が、約3秒/mと速めになっています。
このように、号数だけで判断できない製品もあるため、エギを購入する際は、パッケージや公式サイトなどで重さや沈下速度などのスペックを確認することをおすすめします。
ポイント1.エギの号数(サイズ)はイカの大きさに合わせて選ぶ!
エギングで使用するエギの号数(サイズ)の選び方については、エギングをする時期やその時期のアオリイカの大きさ(捕食しているベイトのサイズ)を中心に考えます。
ざっくりとまとめると、春に産卵の為に接岸する体が大きな親イカには3.5号~4.0号、秋に釣れる小型の子イカには2.5号、その子イカが少し育ってきた晩秋~冬は3.0号~3.5号のエギを選択する形が基本です。

春〜梅雨に使うエギは3.5号を中心に
春に産卵の為に接岸してくる親イカは800gから大きいものであれば3kgものサイズになり、体が大きい為、捕食するベイトのサイズも大きくなります。
エギのサイズもそれに合わせて3.5号を中心に選択します。
エギングをするポイントにいるベイト(小魚)のサイズが3.5号より、小さいまたは大きい場合や、目視出来るイカがいるが、3.5号のエギに反応がない場合などに、3.0号や4.0号サイズのエギを選択します。
梅雨~夏季に使うエギは3号を中心に幅広く
梅雨〜夏季は、早生まれの子イカと遅い産卵の親イカが交じるため、現地の状況に合わせて号数を使い分ける必要があります。
まずは、小型のイカから大型のイカまでカバー可能な3号エギを中心に攻めてみて、小さいアオリイカやツツイカが当たるようであれば2.5号のエギを、産卵の遅い中型や大型のアオリイカを狙う場合は3.5号に切り替えましょう。
秋(9月~10月)に使うエギは2.5号~3号を中心に
その年に生まれた好奇心旺盛な子イカの数釣りが楽しめるシーズンです。
体が小さく捕食しているベイトサイズも小さい為、エギのサイズも小さい2.5号が効果的です。
イカが見えているが2.5号にまったく興味を示さない場合、2.0号や1.8号にサイズダウンした途端に抱きつく事もあります。
10月中旬を過ぎるとイカの体が少し大きくなり200g〜のサイズに育ちます。
少しずつ大きなベイトを捕食するようになり、大きな物では胴長が20cmに達する為、エギのサイズもイカの成長に合わせて3.0号を中心に選択します。
晩秋~冬(11月中旬~)に使うエギは3号~3.5号
この頃のイカは生まれた時期や捕食の量によって、300g程度と小さい個体から1kgを超える大型の個体まで混ざるので、現地の状況に合わせて3.0号〜3.5号を使い分けましょう。
ポイント2.エギの重さは釣りの環境に合わせて選ぶ!

エギの基本的な「重さ」は2.5号が約10g、3号が約15g、3.5号が約20g、3.8号や4.0号が約25gのものが多く、メーカーやモデルによって数グラムの差があります。
エギの「重さ」は主に、号数、飛距離、沈下速度、ロッドの対応重量に影響があり、エギの号数はオモリなどの号数とは異なり、重さではなくエギの大きさの事を指しています。
号数(サイズ)の使い分けについては、本ページ上部の「ポイント1.エギの号数(サイズ)はターゲットの大きさに合わせて選ぶ!」を参考にしてください。
同じ号数(サイズ)のエギでも、製品によって重さに違いがあります。
重量のあるエギは、遠投性能に優れており、沖のポイントへのキャストや、水深のあるエリアをスピーディーに探る釣りに適しています。
一方で、軽量なエギは、浅場やシャローエリアでじっくりとアピールしたい場面に向いており、ゆっくり沈めながら丁寧に誘う釣り方に効果的です。
下記はエギ王LIVEの3.5号を例としてタイプを表にまとめたものです。
タイプ名 | 効果 | 重量 | 沈下スピード |
---|---|---|---|
エギ王LIVE 3.5号 | 通常のエギ | 21g | 約3.0秒/m |
エギ王LIVEシャロー 3.5号 | 水深が浅い場所用の沈下速度が遅いエギ | 19g | 約6.0秒/m |
エギ王LIVEディープ 3.5号 | 水深が深いエリア用の沈下速度が早いエギ | 22.5g | 約2秒/m |
上記表をご覧いただくと分かる通り、エギの号数に対して「重さ」が軽いシャロータイプはゆっくり沈下し、号数に対して「重さ」が重いディープタイプは素早く沈下します。
シャロータイプは水深が浅いエリアに効果的
水深2m以下の浅場でエギングを行う際、通常のエギ(ノーマルタイプ)では沈下速度が速すぎて、すぐにボトムに到達してしまい、フォール中のアピール時間が非常に短くなります。
たとえば、YAMASHITAのエギ王LIVE(ノーマルタイプ)の場合、着水から約6秒で底に着いてしまうため、イカにエギが落ちる姿を見せる時間が限られてしまいます。
そんな場面で活躍するのが、シャロータイプのエギです。シャロータイプは沈下速度が抑えられており、フォール中のアピール時間が長くなるため、浅場でもイカにしっかりエギを見せながら誘うことが可能です。
また、このゆっくりフォールする特性を活かして、ある程度水深があるエリアでも、イカの活性が低いときや、スローな展開が有効と考えられる場面で、あえてシャロータイプを使用するというテクニックも有効です。
さらに、メーカーによっては、シャロータイプよりも沈下速度がさらに遅い「スーパーシャロータイプ」を展開している場合もあります。これらは特に、超浅場を丁寧に攻めたいときの選択肢の一つとして覚えておくと良いです。
ディープータイプは水深が深いエリアに効果的
水深10mを超えるようなディープエリアでのエギングでは、通常のノーマルタイプのエギでは沈下に時間がかかりすぎるというデメリットがあります。
たとえば10mの水深で、エギ王LIVE(ノーマルタイプ)を使用した場合、着水からボトムに到達するまでに約30秒も必要になることがあります。これではテンポよく釣りを展開しづらく、イカの反応を探る効率が落ちてしまいます。
そこで活躍するのが、ディープタイプのエギです。沈下速度が速いディープタイプを使えば、ノーマルタイプの約60%程度の時間で着底できるため、深場でも効率的にサーチを進めることが可能になります。
さらに、ディープタイプは重量があるため、強風時や潮流の早い状況でも安定して使用できるのも大きなメリットです。狙ったポイントへしっかりキャストでき、潮に流されにくく、狙った水深までしっかり沈めることができます。
ロッドに適合するエギのサイズに気を付けよう
エギングロッドに限らず、フィッシングロッドには適合ルアーウェイトというものが設定されています。
これは「快適に釣りが出来て、対象のロッドの性能が最も発揮出来るルアーの重さはこの範囲」という設定になります。
実際に釣り具メーカーのSHIMANOの公式サイトにも下記のように記載されています。
Q:適合オモリ負荷や適合ルアーウェイトの範囲で釣りをすればロッドは折れないのですか?A:スペック表の適合オモリ負荷や適合ルアーウェイトは表示はその範囲内で釣りをすればロッドが破損しないという意味ではありません。
そのロッドでの標準的な使用に際して性能を発揮できる範囲、釣りをしやすい範囲という意味での適合で、釣りの際の目安にして頂くためのものです。
例え適合オモリ負荷や適合ルアーウェイト範囲内で釣りをしていましても、キャストの仕方、アワセの仕方によっては簡単に破損してしまうことがありますので十分ご注意ください
http://fishing.shimano.co.jp/faq/50
少しでも重さの範囲をオーバーした状態でキャストしたら、ロッドが即折れてしまうような性質ではななさそうですが、重さがロッドに設定された範囲内であっても使い方によっては破損のリスクがあるようなので注意が必要です。
一方でエギングロッドには、適応エギサイズの設定はあっても、ウェイトが明記されていない場合があります。
エギの重量はメーカーやモデルによるバラつきが大きく、例えばSHIMANOロッドのセフィアTTで適合範囲とされているフラッシュブーストの3.5号は19gですが、ダイワのエメラルダスステイ3.5号は25gの重量があり、このロッドでは適合範囲外の4号エギサイズ相当の重量に匹敵します。
これは筆者の解釈ですが、対象ロッドのセフィアTTに適合するエギサイズは最大3.8号とされており、SHIMANO社が販売するエギは3.8号で24gなので、1gオーバーのエメラルダスステイ3.5号は十分注意すれば取り扱えない範囲ではないと考えます。
このように同一のエギサイズであってもメーカーやモデルの違いで大きな重量差があるので、ロッドに適合範囲エギサイズでも、重量によってはルアーの操作が難しくなったり、キャスト時のロッドの破損等にも繋がるリスクがある事を理解して、このエギ重いなと感じた場合は慎重に取り扱うよう心がけましょう。
まとめ:エギの号数はイカのサイズ、重さは釣り場の環境で選ぶ!
今回はエギの号数(サイズ)や重さの選び方について、ご案内させていただきました。
基本的な考え方として、エギの号数やサイズについてはターゲットとなるアオリイカの大きさを指標に、重さやタイプについてはエギングポイントの深さや潮の流れの速さ等、シュチュエーションに合わせて選択しましょう!
本記事はあくまで考え方の基本ですので、例えば春先に親イカを狙う際は3.5号が基本となりますが、ポイントにいるベイトのサイズが2.5号以下のサイズであれば、2.5号を投げる等、状況に応じて活用していただければと思います。
メーカー別のエギの号数と重さについては「釣り場ですぐに使えて便利!各メーカーのエギの重さと沈下速度の一覧表」でまとめていますので参考にしてください。
春、秋のエギングシーズン毎の定石に、当日のポイントの状況を加味して、最適なエギを選ぶ一助にしていただけたら幸いです!
